SDGs聖地ツアーと題して明浜町狩江地区へ。
宇和海と段々畑の集落で、50年にも渡り先進的な取り組みを続けている企業の職場見学です。
最初に訪れたのは佐藤真珠。毎日、朝4時30分から働いているという専務の佐藤和文さんが案内人。
真珠工場を巡った後は、2020年にスタートしたスジ青のりの陸上養殖プラントへ。
新規事業に着手した理由は、真珠業界を襲った深刻な問題 ― 真珠を作るアコヤ貝の大量斃死(へいし)。経営のピンチに陥ったときに、佐藤さんは、未知のビジネスにチャレンジされました。
養殖技術は、高知大学へ毎週、片道4時間かけて半年間通い続けて習得したそうです。体力的にも肉体的にも限界を感じる時もあったそうですが、「ピンチのときこそ、動け」という信念を貫いて、事業化に成功。
年間一トンの生産目標も達成して、今年はプラントも増設。
地下水と太陽光で育つ環境配慮型の養殖ノリは、風味もよく、緑の色合いも鮮やか!
ビーカーやシャーレ、最新機器が並ぶ研究室のような施設では、リアルなお金の話も飛び出し、生徒たちは、佐藤さんのチャレンジ精神に刺激を受けました。
(スジ青のりの陸上養殖は、全国で10社ほどが手がける新しい技術)
続いて、来年創設50周年を迎える農業法人無茶々園へ。
20種類以上の柑橘類やジュースや、加工食品、自然派のコスメブランドまで手がけ、売り上げは10億円規模。2008年から国境を越えた事業に着手、ベトナムで農業支援や、胡椒やチョコレートの商品開発に取り組んでいます。
知名度は全国区!就職希望の若者が後を絶たない、エモい企業なんです。
段々畑を散策しながら、宇都宮順一さんに、無農薬や自然農法の歴史と文化を教えていただきました。
原点は、農薬による大量生産に疑問を抱いた青年たちが始めた伊予柑の試験畑 ― 「われわれは自然という最大の財産をもっている」
きゃ〜、しびれる名言ですね〜💖
故郷の自然を守りたい ― 青年たちの情熱は、代々、受け継がれています。
(ちなみに宇和高の教育理念「大地と共に心を耕せ」が社訓です、いいね!)
入社2年目の鶴見悠人さんは石川県出身、広報などを担当。東京の映像制作専門学校を経て、無茶々園に就職するまでの、寄り道多めのライフヒストリーに、進路に悩む生徒たちは、おおいに励まされたことでしょう。
最後は、高瀬英明部長のお話。ほっこりしたデザインが光る商品開発を手がけています。
柑橘オイルを使ったコスメブランドyaetocoのネーミングは、狩浜地区の秋祭の掛け声「や〜ええとこ〜」が由来。
ジュースのラベルは、宇和町在住 新進気鋭のデザイナー井上真季さん.高瀬さんは、デザインを一新してブランディングに成功、目利きのバイヤーやセレクトショップのオーナーに選ばれる商品へ進化させました。
流行を追わず、無茶々園の本質を伝えるデザインを目指しているそうです。
そして、生徒たちの未来に向けて温かいメッセージもたくさんいただきました。
その一つが、スティーブ・ジョブズの名言「Connecting the dots(過去の経験が、その当時は思いもよらなかったことに活かせる」」
そう、一直線に生きられなくても、必ず「点と点」はつながります。
宇和高生は、どんな「人生の星座」を描いていくのでしょうか。
柑橘類、ジュース、野菜や化粧品類などの第六次産業商品も生産販売。その原点は故郷の自然を守るために自然栽培にチャレンジした青年たちの試験農園 。環境保護の理念が信頼を築き2024年50周年を迎える。先進的な取り組みに惹かれ全国から若者が就職している。
じつは、私が西予市に移住を決めたきっかけが、無茶々園との出会い。 米作りに不向きな土地で、たくましく生き抜いてきた先人のDNAを受け継がれています。 時代に先駆ける開拓者精神、ステキ(褒めすぎかな笑) この日、唯一の反省点・・・ランチは発酵料理のエキスパート・大谷りえさんのオリジナル弁当。卵焼きは「ラブ注入」だって。午後の講座のことで頭がいっぱいで、 気づかんかった・・・ごめんなさい😭 生徒への昭和な愛、ありがとうございました!